朝８時過ぎの福島市。既に夏日に届きそうな暑さの中、春の海ごみゼロウィーク県内一斉清掃の参加者たちが中心市街地にある「さんかく広場」に集まりました。

「“もしよかったら一緒にごみ拾いをしよう”と言われて来てみました」という学生の姿も。参加している団体が様々な人たちに声をかけ、福島市での一斉清掃活動には親子連れも含めて105人が参加しました。

開会式では木幡市長が「福島市のごみの排出量は徐々に減ってきましたが、まだ全国でワースト１４位です。街をきれいにすることで、住んでいる私たちだけでなく福島市を訪れる人たちも気持ちよく過ごせるように、また、自分たちの街だけでなく地球や海のためにもなるということを思い浮かべながらごみ拾いをしてほしいと思います」と呼びかけ活動がスタート。

普段から福島駅周辺でのごみ拾い活動を行っている「チームまるごみふくしま」のメンバーたちを中心に３つのグループに分かれ、グループごとに飲食店エリアや住宅街方面へと移動します。

県庁付近の住宅街エリアでは、一見道路はきれいに見えますが…車のタイヤに押しつぶされたペットボトルのキャップなど細かなごみを発見。こうした小さなごみは、側溝から川を伝って海に流れ出る間にマイクロプラスチックとなり、海洋生物の脅威となる存在です。

そうした状況を食い止めようと、参加した子どもたちは側溝に落ちている小さなごみをトングで丁寧に拾い集めていました。

およそ１時間の活動を終えて各エリアから集まったごみの量は、燃えるごみ21袋、燃えないごみが８袋。今回は大きなごみはほとんど落ちておらず、街中はきれいに保たれていました。それでも拾えば拾うだけごみはあり、参加者からも「ごみを捨てないでほしい」という声が多く聞かれました。

【参加者の声】
「公園のごみ拾いはしたことがありましたが、よく見ると道の縁石のところの砂に交じって小さなプラごみや吸い殻がたくさんありました。自分の住んでいる街はきれいにしたいですし、ひとりひとりがそう思えたら良いと思います」（福島ダイハツ販売・齋藤帆乃佳さん）

「思ったよりは落ちているごみの量は少なかったですが、タバコの吸い殻は多かったです。家では父が生ごみを肥料化するコンポストを作ったり、母が生ごみの水分を減らすため新聞紙のごみ袋を作ったりしてごみ削減に取り組んでいます。ごみ拾いできれいになると嬉しい。ごみのないきれいな街になってほしいです」（ガールスカウト福島県第１４団・中野みはなさん）

【参加団体・企業】※順不同
福島市、まるごみふくしま、ガールスカウト福島県第５団・第14団・第20団、マイクロプラスチックストーリー福島上映実行委員会、福島信夫ライオンズクラブ、福島ダイハツ販売