2025.01.14
Chiba Prefecture, attractive and my hometown 4-2
ロケ2日目は、勝浦朝市からスタートです。朝の6時半頃から通りに店が並ぶのですが、お邪魔した12月19日は平日で、しかも福島並みの寒さという事もあり、店が少なめです。
勝浦朝市は、本当に町中の道路沿いに店が並ぶ。 |
始まりは今から430年以上前の天正19(1591)年、安土桃山時代からです。
「元は海のものと山のものとの物々交換が始まりだったと伝わっています。
「元は海のものと山のものとの物々交換が始まりだったと伝わっています。
この日は平日&寒さで、店は少なめ。 |
昔は最大で250もの店が軒を連ねた事もありましたが、今は道の駅やスーパーもあって、朝市で生計を立てるのは厳しい状況です。でも町中で、日曜日だけ等ではなく日常的にこうして市を開いている所は、全国でも珍しいんですよ。庶民の台所と観光地、二つの顔を持った朝市です。」
野菜を並べるのは、遠くのスーパーに行けない住民の為だ。 |
そう話すのは、かつうら朝市の会の副会長。でも、あら⁈パンダのかぶりものを。
「きょうは風が強いので、耳を隠すものが無いかなと思ったらこれがあったんで。“朝市パンダ”として…賑やかしですね。」
でも早速コミュニケーションツールになっています。
「きょうは風が強いので、耳を隠すものが無いかなと思ったらこれがあったんで。“朝市パンダ”として…賑やかしですね。」
でも早速コミュニケーションツールになっています。
副会長、実はサラリーマン。会社に許可をもらって、3代目として朝市に店を出す。 |
この朝市は、値段があって無いようなものだと言います。
「例えば遠くから来た人だったら、350円の物を300円で良いよと言ったり、だったらこっちの商品もつけるよとおまけしたり…。お客さんによっては冬にはジャンパー、夏にはTシャツを差し入れてくれる方もいらして、だったらこれを持って行ってよと商品を渡したり…。」
こうなると市の元となった物々交換に戻った形です。こうした会話ややりとり、コミュニケーションが生まれるのが、勝浦朝市の良さなのです。
「例えば遠くから来た人だったら、350円の物を300円で良いよと言ったり、だったらこっちの商品もつけるよとおまけしたり…。お客さんによっては冬にはジャンパー、夏にはTシャツを差し入れてくれる方もいらして、だったらこれを持って行ってよと商品を渡したり…。」
こうなると市の元となった物々交換に戻った形です。こうした会話ややりとり、コミュニケーションが生まれるのが、勝浦朝市の良さなのです。
加工品は、加工場を持っている所にお願いするなど、地域の経済を回している。 |
こちらは朝市2年目のご主人。自家栽培の野菜を売っています。
「きのう収穫した野菜を並べています。今年は八ツ頭(ヤツガシラ。親芋と子芋がくっついている里芋。)の生産量が少ないみたいで、うちは育ったので良かったです。300円だけど、スーパーなどだと500円するかな。」
「きのう収穫した野菜を並べています。今年は八ツ頭(ヤツガシラ。親芋と子芋がくっついている里芋。)の生産量が少ないみたいで、うちは育ったので良かったです。300円だけど、スーパーなどだと500円するかな。」
昨日採れた野菜を並べる。 |
実はサラリーマンを辞めてから農業を始めたそうで、
「趣味の為に、農業を覚えて。」
その趣味とは囲碁。
「若い人がなかなかやらないので、愛好家が減ってきていて…。囲碁を打つ相手を探しに、あちこちに打ちに行きます。」
農業に朝市に囲碁、生活が充実していますね~。
「趣味の為に、農業を覚えて。」
その趣味とは囲碁。
「若い人がなかなかやらないので、愛好家が減ってきていて…。囲碁を打つ相手を探しに、あちこちに打ちに行きます。」
農業に朝市に囲碁、生活が充実していますね~。
脱サラして、今は農業と囲碁の二刀流。 |
こちらは干物店が、朝市に出張開店中。
「干物を売るようになってから今で三代目。その前は魚の販売もしていたんです。」
市に店を出している最中は、ご家族が店の前で魚を干しているそうです。
「干物を売るようになってから今で三代目。その前は魚の販売もしていたんです。」
市に店を出している最中は、ご家族が店の前で魚を干しているそうです。
店舗もあるが、朝市にも店を出している。 |
「ここに並んでいるのは、きのう干し上がったものなんです。」
市に出している干物は、その日の内に売り切れてしまうそうで、観光客がお土産に買っていくのは勿論、地元の方が「お出かけ先のお土産に」と買っている方もいました。
市に出している干物は、その日の内に売り切れてしまうそうで、観光客がお土産に買っていくのは勿論、地元の方が「お出かけ先のお土産に」と買っている方もいました。
干物が何種類も並ぶ。 |
この日は売り切れたそうだが、千葉の名産・金目鯛の干物は人気だそう。
「うちは干物にするために使うのは塩だけなんです。」
毎日食べても飽きない味を目指し、元の魚の旨さを生かす店なのでした。
「うちは干物にするために使うのは塩だけなんです。」
毎日食べても飽きない味を目指し、元の魚の旨さを生かす店なのでした。
自宅用にも、お土産用にも買う人が多い。 |
こちらは、おでんの店です。
「勝浦には、鰹が揚がるので、かつおぶしを作る店もあるんです。『つるや海産』の鰹節は、地元のお蕎麦屋さんやホテルの料理にも使われる、勝浦民お墨付きの鰹節なんです。その鰹節と鯖節を生かしてその出汁でおでんを作ろうと思いつきました。」
「勝浦には、鰹が揚がるので、かつおぶしを作る店もあるんです。『つるや海産』の鰹節は、地元のお蕎麦屋さんやホテルの料理にも使われる、勝浦民お墨付きの鰹節なんです。その鰹節と鯖節を生かしてその出汁でおでんを作ろうと思いつきました。」
寒い日におでんは有難い。 |
おでんの材料も、地元産。この日は大根・卵・厚揚げ・こんにゃくの4品。厚揚げは「出汁が薄くなるので」別の鍋で炊く拘りようです。
実際に鰹節に触ってもらおうと、店頭に置いてある。ここから会話が生まれる事も。 |
店に置いてあった大根は
「けさの朝市で買ってきた地元の大根です。これからの仕込みに使います。」
「けさの朝市で買ってきた地元の大根です。これからの仕込みに使います。」
材料は朝市で仕入れる事も。 |
大根がとろっとろに煮込まれていて、中まで出汁がしみしみ。出汁の香りが蓋を開けたら一気に広がります。その豊かな旨味で、醤油の味付けは最低限。しょっぱさが隠し味に近く感じる位。
粉末の「追い節」が更に香りと旨味を足していて、いやぁ美味しかった♪
粉末の「追い節」が更に香りと旨味を足していて、いやぁ美味しかった♪
![]() こちらが地元の鰹節などで出汁をとったおでん。 |
そんなおでんを作る女性は、千葉県出身ではありません。
「勝浦のこの市に来て、良いなと思って、そのまま移り住みました。」
市のお蔭で、新たな移住者・後継者も生まれています。
「勝浦のこの市に来て、良いなと思って、そのまま移り住みました。」
市のお蔭で、新たな移住者・後継者も生まれています。
朝市が縁で、勝浦に移住した人だった。 |
更に奥に行くと、アクセサリーショップが。
「自宅の前が勝浦の海岸なので、市が休みの水曜日などに貝やガラスを拾ってくるんです。それでアクセサリーを作っています。」
「自宅の前が勝浦の海岸なので、市が休みの水曜日などに貝やガラスを拾ってくるんです。それでアクセサリーを作っています。」
勝浦の海岸に流れ着くもので、アクセサリーなどを作っている。 |
こちらは冷蔵庫などに便利、マグネット付きの本物の貝殻です。
「色も全部天然ですし、形も一つとして同じものがないんですよ。」
「色も全部天然ですし、形も一つとして同じものがないんですよ。」
マグネット付き貝。 |
こちらは、ヘビガイ。
「来年(2025年)はヘビ年なので、作ってみました。」
いずれもプラスチック製のものは街中でも売っていますが、本物の貝のマグネットとはなかなか着眼点が面白い。
「来年(2025年)はヘビ年なので、作ってみました。」
いずれもプラスチック製のものは街中でも売っていますが、本物の貝のマグネットとはなかなか着眼点が面白い。
巳年に合わせて、ヘビガイのマグネット付きも。 |
こちらはガラスのランプシェード。ガラス瓶などが割れて、波や砂などで削られ円くなって海に流れ着いた“シーグラス”を拾って作っています。
「いまはクリスマス前なので、それに合わせて中に電球を入れて楽しめるようにと思って作りました。」
「いまはクリスマス前なので、それに合わせて中に電球を入れて楽しめるようにと思って作りました。」
これだけのシーグラスを集めるだけで数週間から数カ月かかる。 |
そういえば、女性もクリスマス仕様。
「クリスマス前だし、きょうは寒いからこれがあると暖かいの。勝浦で12月にこんなに風があって寒いなんて、珍しいのよ。山の方では雪が降ったっていう話を聞きました。」
「クリスマス前だし、きょうは寒いからこれがあると暖かいの。勝浦で12月にこんなに風があって寒いなんて、珍しいのよ。山の方では雪が降ったっていう話を聞きました。」
この日はクリスマス仕様が防寒を兼ねて正解だったよう。 |
どういう方が買っていくのか尋ねると、
「勝浦に来た思い出・お土産という人が多いですね。勝浦の海の物だと思い出しやすいようです。あと勤務で引っ越す方が、思い出に買っていくという方もいらっしゃいました。」
「勝浦に来た思い出・お土産という人が多いですね。勝浦の海の物だと思い出しやすいようです。あと勤務で引っ越す方が、思い出に買っていくという方もいらっしゃいました。」
サザエとシーグラスで作ったオブジェ。 |
あわびの貝殻は、実用品でもあります。
「なめろうを乗せる皿にもなりますし、それを焼くと山家焼きになるんですが、その焼き皿にも使えます。朴葉焼きにも使えるんですよ。」
あわびの貝殻は、身を食べるとごみになっていたんですが、
「貝殻だけでも綺麗ですし、焼き皿に使うと単なるごみでなくなるんです。昔はそれを引き取って加工する方もいたんですが、いまはどんどん減っていますね。」
同じものが一つとない、“勝浦産の海の幸”を楽しめる店でした。
「なめろうを乗せる皿にもなりますし、それを焼くと山家焼きになるんですが、その焼き皿にも使えます。朴葉焼きにも使えるんですよ。」
あわびの貝殻は、身を食べるとごみになっていたんですが、
「貝殻だけでも綺麗ですし、焼き皿に使うと単なるごみでなくなるんです。昔はそれを引き取って加工する方もいたんですが、いまはどんどん減っていますね。」
同じものが一つとない、“勝浦産の海の幸”を楽しめる店でした。
一枚150円、二枚だと250円。 |
勝浦朝市は勝浦漁港のそばで、JR外房線勝浦駅から歩いて約10分、朝6時半から11時頃までで、水曜は休みです。月の前半と後半で、店が出る路地が違いますのでご注意を。素敵な掘り出しものや、地元の人との出会いが生まれる場所です。(つづく)
勝浦朝市は、水曜以外は何かしら店が出ている。 |
竹岡式ラーメンとは? |
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